【少女マンガ】 誰にでも人に言えない秘密がある「ＭとＮの肖像」
ＭとＮの肖像 作者：樋口 橘（全６巻）
今度こそまともで平穏な学園生活を死守したい…と並々ならぬ思いを抱えて高校に入学した安部さんと甘草くん。
できるだけ人と深く関わらないようにしていた２人だが、
ちょっとしたアクシデントが重なってお互いの秘密を知ってしまう。
安部さんは他人から激しい攻撃を受けるとその苦痛に快楽を感じてしまういわゆるマゾ。
甘草くんは自分の姿が目に入ると普段の自分が消え、恍惚状態になるいわゆるナルシスト。
見られてはいけないものを見られ、見てはいけないものを見てしまった２人の苦悩と奇妙な友情と恋の物語。
～特殊な体質の持ち主たち～
ー安部みつる（あべ みつる）…普段は美人で品行方正なお嬢様だが他人から攻撃を受けると人格が変わりＭ（マゾ）化する特殊な体質の持ち主。気絶すると元に戻る。
青ざめているか、泣いているか、Ｍ化してるかが多いので嬉しそうな顔を見るとこっちまで嬉しい気分になる。
普段が酷すぎるため些細なことにも幸せを見出せる人。
甘草くんのことが好き。
ー甘草夏彦（あまくさ なつひこ）…大人しくて病弱、女子から素顔が美形過ぎると人気があるが、実は自分の姿を見るとその美しさに夢心地になりＮ（ナルシスト）化するこれまた特殊な体質の持ち主。
やたらにＮ化しないように学校では度の強い眼鏡をかけている。
大きな物音やちょっとしたショックで元に戻る。
始めはみつるに同情していただけだったが、みつるの優しさや一生懸命さに惹かれていく。
ー聖 英一（ひじり えいいち）…2人の先輩。イケメンで人気者だが性格に難あり。学校内で唯一２人の秘密を知る人。
大の犬嫌い。でも犬にはなぜかとても好かれちゃう。
みつるのことがお気に入り。いつも好き勝手に動いているけど何だかんだ言って２人の秘密を守ってくれている。
なんというか、みつるが不憫すぎる…
Ｍ化することを家族にも言えず家では物分かりのいい良い子でいなければならない。
学校では甘草くんに言い寄る悪女扱いされて女子に意地悪される毎日。
気の休まるところがありません。
中身は素直で優しい子なのに～可哀想すぎますよ～おぅおぅ。
甘草くんのＮ化なんかちょっと人より自分が好き過ぎて、己の美しさに涙するくらいなんだから可愛いもんだなぁと思えてきます。
ホント、みつるの流血しながらうふふ、あはは言ってる姿からしたらちょっぴり異常なくらいですよ。
まぁどちらも強烈なインパクトですが。
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甘草くんのおうちに先輩と２人、遊びに行く回では油断してＭ化。
それに輪をかけ天草君もＮ化。２人同時に恍惚状態になりめっちゃうろたえている先輩と目撃してしまった甘草母…
とてもシュールな光景でした。
誰かの正気が保てなくなったときに３人でかばい合う姿はコントみたいだけど固く強い不思議な絆を感じます。
自分の正体を知ってもそれでも傍にいてくれる人たちを大切にしているみつるがいじらしい。
本当の自分を受け入れてくれる人が居るってありがたいことなんだなーと思いました。
２人の豹変ぶりとそれを目撃してしまった相手の反応が見どころの漫画。
一風変わった少女マンガを読みたい方におすすめです。
ＭとＮがあるんだったら私はＬで…！！
Ｌ化とは、
見覚えのない人や顔は見たことあるけど誰だっけ～名前思い出せない…という人と遭遇したときに出現するもう一人の自分。
ちなみにＬ化は相手と別れるまで続きますが、あまり頻繁に発生すると神経をすり減らす危険な体質です。
