【小説】 ふざけてばかりの神様だけどおうちに居たらやっぱりふざけてる★「夢をかなえるゾウ」
夢をかなえるゾウ 作者:水野敬也 (小説)
目が覚めたら目の前に妙なおっさん…いや象…
やっぱりおっさん?!がいた!!
そいつは自分のことを『ガネーシャ』だと言う。神様だと言う。
うさん臭い!!
自分を変えたい、変わりたいと思ってもなかなか踏み出せない「僕」にガネーシャ式の“課題”が与えられる。
~登場人物~
-僕・・・普通の平凡なサラリーマン。世間体や人の目を気にして一向に前に踏み出せなかったが、ガネーシャの出す課題をひとつずつこなしていくことで物事を前向きに考えられるようになる。ツッコミの腕前も日々進化している。
一見大人しい性格だが、ガネーシャにビンタをかましたり取っ組み合いのけんかをしたりする野獣の一面も。あなどれない。
-ガネーシャ・・・関西弁を喋る自称神様。やることなすこと目茶苦茶なのにガネーシャの話には妙な説得力がある。
煙草も吸う、パチンコもする、我慢もできないしぐうたらで自分勝手なのに憎めない。子供みたいな神様。
食に対して異常な執着をみせる。あんみつが好物。「僕」の家の押し入れに住みついた。
私は最初にドラマを見てからこの小説を読みました。
正解でした。
古田新太さん扮するガネーシャが豪快で自由奔放、何をしでかすかわからないのが面白くて毎回楽しみに見ていました。
それがきっかけで小説も読んでみる事にしたのです。
ゾウの神様といってもピンとこないのですが、ドラマで見た古田さんがあまりにハマり役だったので、読んでいるうちに自然とあの感じを想像しながら読んでいました。
まぁまぁ古田ガネーシャが暴れる、暴れる。
脳内でそれはもうリアルにガネーシャの行動が想像できるんです。文章がスラスラ頭に入ってきます。
ドラマを見てから読んでみるってのもアリですよ。
過去に出会ってきた偉人たちとのお話も興味深かったな―。
ガネーシャが僕に変身して僕として出勤。えらいこっちゃの回はとんでもないヤツだけど純粋で繊細な心の持ち主なんだなーって思ってみたり、みなかったり。
こんなに笑かしてくれて時々感心させられて、でもやっぱりおい、おい、おいって感じなのに最後にやられた!
いつもおちゃらけててアホみたいなのに、なんでそんなこと言うんだよ!言ってくれるんだよ!
不覚にも涙してしまったじゃないか!!
人間くさいおっさ…神様の可笑しくも優しい言葉にうおぉぉぉぉガネ―――シャァァァと叫びたくなります。
何をしていてもどこにいても自分がそうしたいならそれでいいじゃないか。
周囲に言って周りたいほどハッピーなことがあった日も、
マントルまで頭がめり込んでしまいそうなほどヘコヘコな日も、
やる気が出なくて一日中トドみたいになってる日も全部全部
人生を楽しむために、味わうためにあるんだってこと。
あんな神様が近くにいたら、なけなしの常識が一気に吹っ飛んでノリと勢いだけで突っ走っていきそうだなってことに気づかされました。
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