【少年マンガ】 勘違いの連鎖「はんだくん」1巻~2巻
「ばらかもん」の主人公・半田清(はんだ せい)の高校時代のお話です。
学校では孤高の男と呼ばれ、皆から羨望の眼差しを向けられているが本人は生徒全員から嫌われていると思い込んでいる半田くんの毎日を描いています。
びっくりするくらい回りと意思疎通が図れず、あらぬ方向に事態が進んでいくのに結果イイ感じに丸く収まっているのが笑えますよ。
下駄箱に手紙が入っていたら、不幸の手紙や果たし状と勘違い。
呼び出されるのがイヤで何とか回避しようと思い悩み、心を落ち着かせるため授業中にもかかわらず書道を始める半田くん。
周りが見えなくなると奇行に走るのは昔からなのですねー。
半田くんの考えていることと相手が考えていることが全然噛み合ってないのに、ひとたび口を開けば不思議と話が繋がって、彼の言動で周囲の人が良い方向へ変わっていく。
結果、回りはどんどん仲良くなっていくのに半田くんはひとりカリスマ扱いされ持ち上げられ、どんどん孤立していく。
本人ハブられていると思い込みさらに心を閉じていくー…の繰り返し。ちょっとかわいそう(でも爆笑)
そんな半田くんにも唯一親友と呼べる相手・川藤(かわふじ)がいるのだが、自分と一緒にいることで川藤まで悪く言われないように学校では他人を貫いている。
しかし半田くんが心を閉ざした原因を作ったのは他でもない川藤だった。本当は嫌われ者じゃなくて人気者だと教えてあげたいが、面白いので黙っている川藤。
ヒドイとは思うが、反応が面白いのでもっと見ていたい気持ちも分からなくもない。
半田くんと関わった事でものすごい勘違いの末、彼の魅力にはまった同級生らによる半田至上主義、盲目的な半田くんへの憧れがヒートアップして場を引っかきまわすのも見どころ。
誰ひとりとして友人になろうとせず、遠くから見守っている(邪魔してる?)のも笑える。
そして半田くんに憧れすぎて本人になりきっちゃったヤツまで登場。その容姿に大笑い。
あははは歯っ…!歯っ歯っ歯っ~!!
このニセ者好き!二人の共演シーンが無かったので次巻に期待!
半田くんを勝手にライバル視して勝手にトラウマ作って半田恐怖症で泣いてる東野ことダッシュ東野なんて奴も出てきます。
彼もまた馬鹿すぎて愛らしい。
半田くんは何も悪くないけど、雪辱果たせるといいね。というか、覚えてもらえるといいね…と思いながら読んだ。
もう誰が主人公かわからない。特に2巻。
半田くんおいてけぼりで回りが勝手に盛り上がっています。
もう少し彼を混ぜてあげたらいいのに…
2巻最後のあたりのHND症(はんだしょう)の話には参りました。
このマンガに出てくる人は大体みんなこの症状持ちかその予備軍です。
半田くんへの愛や憎がいっぱい詰まったおかしな人たちが引き起こす、役に立ちたいんだか足を引っ張りたいんだか分からないカオスな空間。
一度読めばクセになる、「ばらかもん」を読んでなくても楽しめます。おすすめ!!